塩分を減らすと期待できる効果は?減塩方法や献立も紹介


栄養バランスのとれた食生活を意識すると、タンパク質やビタミンなど足りない栄養素に目が行きがちです。私たち日本人は醤油ベースの食事を多くとる機会があり、塩分に関してはとり過ぎが懸念されているのです。

塩分のとり過ぎは腎臓や血管、心臓に負担がかかり、高血圧や動脈硬化、心臓肥大を引き起こす原因となります。悪化すると、脳卒中や心筋梗塞、心不全、腎不全といった命に関わる重篤な病気を発症するリスクも高まってしまうのです。

日頃から塩分を減らす食事を心がけていると、このような病気へのリスクを下げるだけでなく、ダイエットや代謝の向上など、さまざまな嬉しい効果も期待できます。

今回は、塩分を減らすことで期待できる効果と、塩分を減らす方法について解説していきます。ぜひお役立てくださいね。

塩分を減らすと期待できる3つの効果




塩分を減らすと期待できる効果について解説していきます。

効果①必要以上に食欲がわかなくなる


塩分には食欲を増進させる働きがあります。つまり、塩分をとり過ぎてしまうと必要以上にお腹が減ってしまい、どんどん食べ過ぎてしまう可能性があるということです。

この事実は、アメリカのテネシー州にあるヴァンダービルト大学の研究で明らかになりました。

参考:Vanderbilt-led study shows high-salt diet decreases thirst, increases hunger

塩分をとり過ぎてしまうと不要な塩分を排出することにエネルギーが消費され、その結果、空腹感が出やすいという内容になっています。

塩分を減らすことで、必要以上に食欲がわかなくなる効果が期待できるのです。

効果②代謝がアップしダイエットにつながる


塩分は体の中のどこにあるのかというと、血液や細胞間液など体液の中に溶け込んで存在しています。

食事などによって塩分が体外から入ってくると、血液中の塩分濃度(ナトリウム濃度)が上昇し、塩分濃度を落ち着かせるために体内に水分を溜め込もうという働きがおこります。これが「むくみ」の原因です。

塩分を減らすことで、体内の水分を外へ排出する働きを邪魔しないようになり、老廃物をしっかり外へ出してくれるのです。

このような老廃物の入れ替わりは代謝アップに直結し、体内にある余分な水分を出すだけでなく、脂肪燃焼効果も期待できます。

効果③便秘解消やデトックスができる


前述した通り、塩分を減らすことは老廃物の排出につながるため、尿だけでなく便の排出にも効果が期待できます。慢性的に便秘で悩んでいる人は、塩分の多い食事が多くないか見直してみると良いでしょう。

のちほど詳しく説明しますが、塩分を減らす方法の1つに「水分をたっぷりとる」ことがあげられます。便がスムーズに排出されないと、便に含まれる水分が腸に吸収されてしまうため、さらに便秘が長引きます。これを解消するためには、腸へ水分を入れるのが効果的。また、冷たい水を飲めば腸が刺激されて腸の動きを活性化してくれます。

塩分を減らす方法3つ




次に、塩分を減らす方法について解説します。

塩分の摂取量に関しては、個人の味の好みだけでなく、出身地域も影響されやすいと言われています。これは、厚生労働省が発表している「都道府県別の食塩摂取量」でも明らかで、寒冷地ほど塩分の摂取量が高い傾向が見られました。冬に雪が降る地域では頻繁に食料を調達することが難しく、塩漬けにして保管していたという文化が根付いているからです。特にお肉や乳製品などのタンパク質を多く含む食材が手に入りにくかった地域でも食塩の摂取量が多い傾向があります。

「これが普通の食事だ」と思っていても、側から見ると濃い味付けになっているケースもありますので、自分がもっているスタンダートから見直す必要があると言えるでしょう。

また、歳を重ねることで味覚が衰え、味が濃い方が美味しいと感じやすいとされています。昔よりも濃い味が好きになったという方も要注意です。

方法①濃い味への慣れをなくす


私たちの身の回りにある食事には、たくさんの塩分が含まれています。調味料がまさにそうで、塩はもちろんのこと、味噌やソース、ケチャップ、ドレッシングなど、普段意識せずに味付けに使っている調味料には塩分が豊富に含まれているのです。また、漬物や珍味など、副菜やお酒のアテとして食卓に並ぶものにも多く含まれています。

私たちは、意図せずに塩分をたくさんとってしまっていることがわかりますね。

塩分を減らす食事を目指すには、今まで当たり前だと思っていた食事内容から改善していき、濃い味に慣れてしまった味覚をリセットしていきましょう。

【塩分を減らすことを意識したメニュー】
鰹のたたき(ポン酢)
きのこのホイル焼き(すだち)
サラダ(お酢+オリーブオイル)
白ごはん
減塩味噌汁

醤油をポン酢や柑橘類、お酢に変えると、塩分を控えることができます。

方法②水分をたっぷりとる


塩分を減らした食生活だけでなく、体内の塩分濃度を下げることにも注目しましょう。

体内の塩分濃度を適正に維持するには、水分をたっぷりとることを意識します。この時に飲むものは水が適しています。

水の摂取目安は1日1.5リットル〜2リットル程度を少量ずつ飲むようにしてください。水筒やタンブラーなどに入れておくと、飲む量が管理しやすいですよ。

方法③カリウムの多い食材を意識して摂る


塩分を減らす食事、体内の塩分濃度を下げることに続き、最後は不要な塩分を外に出すことに注目しましょう。

カリウムはミネラルの一種で、尿の排出を促す働きを持ちます。「尿を排出する=老廃物を外へ出す」ため、とり過ぎた塩分を出してくれる効果が期待できます。

【カリウムの多い食材】
バナナ
りんご
キウイ
いちご
かぼちゃ
にんじん
ブロッコリー
アボカド
ひじき
ほうれん草
枝豆
納豆
さつまいも
干し柿

お味噌汁をいただく際はカリウムを多く含むほうれん草やにんじんが、お酒のアテには塩を振っていない枝豆がオススメです。豆類全般にカリウムが含まれますので、冷奴や納豆は副菜としてもピッタリです。ひじきの白和えもオススメです。

果物は調理不要でそのまま美味しく食べられますので、余分な塩分が加わる心配もありません。

ブロッコリーやアボカドはサラダに入れやすい食材ですので、お気に入りのお酢にオリーブオイルを混ぜた自家製減塩ドレッシングでお召し上がりください。

【まとめ】効果を実感するには塩分の減らし方がポイント


塩分を減らすことで、病気へのリスクを下げるだけでなく、必要以上の食欲を抑制する効果や、体内のデトックス効果など、さまざまな嬉しい作用が期待できます。

これまで濃い味に慣れてしまっていた人は、食材そのものの味を楽しむ工夫や、調味料を減塩タイプのものに切り替えることから始めていきましょう。込み入った料理よりも、シンプルに焼いただけの食材・蒸しただけの食材に少量のポン酢をつけるなどは、気軽にスタートできる減塩対策です。

また、ネギや生姜、ニンニク、唐辛子、ハーブなどの香味野菜やスパイスを活用するのも塩分を減らすことができます。

塩分を減らすと「制限されている」と感じる人も多いかと思いますが、むしろ食材の可能性・レシピの可能性を広げる食生活のスタートだとも言えます。ぜひ、トライしてみてくださいね。